がん細胞に挑む


「ゲルマニウムと私」浅井一彦著(玄同社)より引用

ガンに関して、素人が何かいう事は、タブーとされている
それだけに、私は、ガンが一般の病気とは異なる何か、人間の一種の宿命のようなものを背負っていると考える。

しかし、私はいま、ゲルマニウムがガンを対症的に直すとはいわない。ガンという悪魔の手から、人間を救い出してくれると主張するのである。

ガン細胞に挑む

さて、ゲルマニウムは半導体と呼ばれているとおり、この原子の電子は、他の多くの原子にない独特の電子物性を持っている。
トランジスターとかダイオードに用いられるのも、そうした特性からだ。ゲルマニウム原子は32個の電子を持っているが、一番外側にある4個電子は、内1個が周囲の環境によって飛び出してしまう性質がある。すると、そこに電子の落とし穴が出来、他の電子を引きずり込むことになる。こういった電子の動きをうまく利用して、電子工学的に増幅(トランジスター)したり、整流(ダイオード)することで活用されているわけである。

何度も繰り返すようだが、生体は電気の極超微少粒が凝集して出来ているのであり、各部分は、それぞれ固有の凝集体としての機能を果たしている。
したがって、各々が決まった電位を持っている。その電位が狂ってくると病気が発生するのだから、その電位を正常に戻さなければならないわけである。ゲルマニウムは、電位を正常位にする為に素晴らしい働きを示すのである。

ガン細胞に挑むそこで、最も注目されているガンを例にとってみよう。 ガン細胞の電位が他の正常な細胞の電位と明らかに異なっていることは、すでに知られている。ガン細胞膜の電位は高くて、激しく変動している、と専門書は書いている。猛烈に細胞が増殖するのだから、当然のことだろう。(中略)

痛みというのは、脳に与える一種の警報みたいなもので、痛みの発生したところから神経細胞を通じて、電子が次々とリレー式に移動し、脳に伝達されてはじめて「痛み」を感じるという仕組みになっている。麻酔は薬の作用で、一時、電子の移動を停止させるから痛みを感じなくなる。

もうおわかりだろう。半導体の特性で、神経細胞中を流れる電子の動きを攪乱し、移動を停止してしまうのだ。
<P147~P152>