有機ゲルマニウムの安全性


「有機ゲルマニウムの科学」から引用

 「急性毒性試験」では、イヌ(雄)への経口投与で、その「LD50値」(50%lethal dose=半致死量投与した動物の半数が死亡する推定される量)は、8500mg/kg以上であることが明らかになりました。
これを体重60kgに換算すると510g以上になり、一度にそんなに大量に飲む事などあり得ることではありません。
その他、亜急性・慢性毒性試験(3ヶ月及び1年間、毎日大量に投与する試験)、生殖発生毒性試験(妊娠前・中・後期にそれぞれ雌雄動物に投与し、生殖への影響を見る試験)、3世代に亘る繁殖試験、抗原性試験(アレルギー性)、変異原性試験(復帰突然変異試験・小核試験・培養細胞による染色体異常試験)でも、有機ゲルマニウムは何らの毒性も示さないことが確認されています。
<P20 L9~L16まで>

このように、有機ゲルマニウムはたくさんの試験をしておりますが、これらの試験に置いて、何の毒性も無いことが証明されているのです。 また、有機ゲルマニウムと混同されやすい無機ゲルマニウムでは、死亡事故があったため、当時多くの研究機関で実験が行われていました。
その結果が下記です。
この無機ゲルマニウムをラットに24週間経口投与して調べてみると、臨床的にも肝臓の機能障害の指標となる血清尿素窒素の上昇、クレアチニンおよびリンの上昇、クレアチニンクリアランスの低下、体重の減少ほか、肝機能の異常が認められ、死亡する動物も発生しました。
さらに無機ゲルマニウムを投与した動物の病理学的組織検査では、肝臓遠位尿細管にPAS(p-アミノサリチル酸)染色要請の顆粒沈着と、空胞性退行変性(半定量的には95%)を認め、また、腎組織中のゲルマニウム含量では、有機ゲルマニウム投与郡や無投与対象郡に比して優位な上昇も認められてのです。(九州大学医学部第二内科学教室・佐内透ら)。
したがって無機ゲルマニウムの長期摂取例に特徴的な腎症は、無機ゲルマニウムが腎組織に残留する為であると考えられるわけです。このため1988年に厚生省から無機ゲルマニウム(GeO2)の継続摂取を避けることや、ゲルマニウムを食品の原料とする場合は、予めその安全性を確認して使用するように注意喚起がなされています。